社名のエコ・サポートはこうして決めた
社名を決めるのに1年かかった。誰でもネーミングには色々な思いを託すものであるが、技術士事務所は専門性が強いし、経営コンサルタントというには、経験が少ないし……。
自分の領域として、環境(Environment)、エネルギー(Energy)、経済(Economy)の3つのEはすぐにイメージできた。また、コンサルティング(Consulting)、コーディネ‐ト(Coordination)、コンセプト創り(Concept Creation)の3つのCもイメージできたので、これらを表わすシンプルな言葉として「ECS」とか「E&Cサポート」とかを考えた。知合いの方々と意見交換する中で、E、Cに係わる言葉をもう少し整理して経営方針に反映させることとした。
E、Cのつく単語とその並べ方
Eのつく言葉として、倫理(Ethics)が技術士会の中でも問題になり、企業活動の中でも重要な位置付けを持つ。また、小林廣技術士(機械)の研究成果をお聞きして取り上げた。エンジニアリング(Engineering)は技術士の基本的な能力であり、これは鈴木エンジニアリング且ミ長の鈴木正直技術士(機械)から指摘を受けた。
熱力学のエントロピー(Entropy)は、余分なエネルギーを使わない概念として魅力的であるが、説明を求められても上手く伝える自信がないので諦めた。
Cのつく言葉も多いがコンサルタントの資質を表わす言葉をとりあげた。Communicationや顧客満足(CS)はISO14001やISO9001のマネジメントシステム規格でも重要項目である。
1番上に置くEは、経済か環境かで家族内でも議論したが、事業の永続性の基として経済(Economy)を取り上げた。
Cについては、まずConsultingを取り上げた。環境企画且ミ長の安カ川技術士(環境他)によるとローマ時代にシーザーに与えられた称号であり、命令者(Commander)ではなく忠告者から来ているとのことである。
最後に置くことばとして事業活動の基盤になる倫理(Ethics)と顧客を採用した。最近コンプライアンス(Compliance)という言葉が注目されている。「法令遵守」という意味であるが、社会的存在である企業として「してはならない」「するのが適切でない」「しないほうが良い」ことを行わない姿勢を示すものであり、Ethicsに通ずると思う。
イメージが浮かぶネーミングを!
色々な方々との飲み食いしゃべりのコミュニケーションを通じて出来てきたコンセプトであるが、大阪ガスの福永紀子さんに英単語の使い方などをチェックしてもらったところ、「社名はイメージできるほうがいいですよ。」といわれ、「エコ・サポート」が誕生・決定した。
エコで最初に連想する言葉として環境(Ecology)が定着しつつある。また、顧客を表わす言葉としてクライアント(Client)、Customer、Consumerがあるが、語呂合わせを考えConsumerとした。これでほぼ作業が終了したが、鈴木正直技術士から、エコー(Echo)のイメージ提案を頂いたのでこれも取り上げた。
ところで、大阪ガスの新しい経営方針で、野村明雄社長は、多くの経営課題、環境変化へのフレキシブルな対応を、スピードを加速して行うことが重要と指示されている。 この言葉は、「エコーのように迅速に的確にサポートします」という弊社の経営方針に通ずる内容であり、これからも初心を忘れず、励みたいと考えている。