「環境大臣のタウンミーティング(第7回)」より
H13.12.8、岡山での会合
川口順子前環境大臣は、外務大臣になり業務多難であるが、環境大臣としては素晴らしい切れ味を示した。とくに地球温暖化に関しては1年にわたる3回の国際会議を経て「COP7」で国際的な合意形成に至るまでの活躍は目を見張るものがあった。
タウンミーティングでの関心事は
岡山での、会合は第7回目になる.参加者は約400名、レベルの高い質疑があった。アンケートによる参加者の関心事は@温暖化、A循環型社会、Bパートナーシップ、Cその他と4つに分けられた。川口大臣はそれぞれに対し、広く的確な判断を示されて、信頼感とともに丁寧な応対が好感を持てた。また、通産省出身ということで、経済活性化と環境との整合(調和)について、強い意識が感じられた。
地球温暖化問題のプレゼンテーション
大臣から25分のプレゼンテーションの概要は以下のとおりである。
- 温暖化とは、
- その影響は(バングラデシュ、日本)
- 一人あたりCO2消費量:日本は米国の1/2、中国の3倍、インドの9倍。
→(国ごとに)共通だが差異のある責任について
- 先進国の目標と実績(森林吸収を考慮
- 対策の留意点:●ライフスタイルの変革、●技術革新、●制度づくり(経済の活性化を含む)
- わが国の用途別CO2排出量:民生、運輸の伸び大:家庭用では自動車、動力、給湯
- パートナーシップ
国際会議はどんな状況だったのか
(注)COP6では、会議に進展が見られなかったため、昨年7月に開催されたフォローアップ会議で方向が見えてき、COP7ではアメリカの反対はあったものの合意にたどり着いた。
7月に大阪で開催された環境セミナーで、環境NGOである「気候フォーラム」の田浦事務局長は、「COP6のフォローアップ゚会合にNGOとして参加され、方向付けが出来、大変うれしかった。また、海外のNGOとの連携で盛り上がった。それなりに役割も果たせた。」とのことであった。
朝日新聞の部長からは、「1995年にボンで開催された「COP1」に参加した印象として、「海外のNGOの人達の能力の高さ、熱意の高さには感動した。また、EU諸国では環境担当大臣のウエィトは非常に大きく、副首相旧の方が就任することが多い。」とのことであった。
川口大臣によると、出席した3回の国際会議を通じて、各国の代表と意識の共有化、それぞれの考えのベースが分かり合えるまでになった。会議は徹夜の連続であるが、まとめようとの気持が強かった。京都議定書の批准が間近になってきたが、このことが地球環境問題が政治課題であることを如実に示している。
Q&A
環境税は
税の役割は経済メカニズム変革のツールの1つである。環境税を前提に考えてはいないが、採用すれば効率的であり、勉強はしている。
赤信号で車のエンジンを切ったら、ガソリン満タンで540kmから580kmに走行が伸びた。
(NGO):新エネルギーについて
未熟児を育てるような心遣いが必要。電力会社によるグリーン証書の発行も手段の1つ
*発電量の10%の再生エネルギーを電力会社に義務付けるような方法が考えられる。