自宅周辺の小自然とビオトープ

現在の家には22年前に引っ越してきた。六甲山の南斜面、阪急岡本駅から急勾配を上った海抜100mの高台にある。引っ越した当初は上水道はなく10数戸での共同井戸、LPガスを使用し、両側から山が迫って、TVもきれいには映らない。しかし、生まれ育ったところに近く、里山に続く豊かな自然と眺望のよさが魅力で中古住宅を購入した。 その後、少しずつ手入れをし、1年半前に上水道と都市ガス引き込みの大事業が完成した。これについては、いずれ機会を見て紹介したい。

小さなビオトープ作り

庭の南側は法面だったが、近所の建築家にアドバイス頂き人工架台を作って庭にした。5年前にここへ小さなビオトープの池を作ったところ、自然とのふれあいが大きく進展した。

深さ30cmほど掘ってゴムシートを敷き、土と小石で形を作り、スイレンと蒲を植えた。金魚とめだかを放したところ、暖かくなると蛙やトンボが来るようになった。スズメなどの小鳥も水浴びをしに来てくれる。

生き物にとって水辺が近くにあることはとても重要なことである。

イノシシは家の外に出没、庭には狸が!

六甲山は禁猟区で、イノシシが街中に下りてきて時々人間とトラブルを起こす。庭に池を作った頃から、狸が来て遊ぶようになった。山の中から出てきた狸にとって障害物は何もない。最初の頃は、「シロコ」「ノビタ」などと名前をつけて毎晩その動作を観察していたが、最近では世代交代したのか、顔形は変わり、一晩に2〜3組位が来ている様だ。

何と手を使う変な狸が来た!

最初、、息子が、変な狸が来ているという。狸はイヌ科だから手は使えない。ところが手を使うというのだ。にわかには信じられなかったが、家内が「確かに手を使う」という。そのうちにチャンスがめぐってきて、猫のように手を使う狸を見ることができた。普通の狸より一回り身体が大きい。これは狸ではなくて狢(ムジナ)といってあなぐまの一種ということになった。環境カウンセラーの知人に聞いたところ、ムジナはイタチ科で手が使えるという。「同じ穴のムジナ」というのは、狸は穴が掘れないので、ムジナの掘った穴に一緒に棲むらしいということで合点がいった。息子によるとムジナは2匹できたこともあるという。

ちなみに別の環境カウンセラーの方から頂いた「生きている武庫川」というCDには狸や狐は生息しているが、ムジナのことには触れられていない。

「春だ 歌おう」  阪本 自然思人からの報告

タヌキにあらず 招けばきました鶯も

(産経新聞 朝の歌に入選掲載の詩を送ってくださった。)

都会のど真ん中の住家  小さい庭に 小鳥が二羽 三羽

カナリヤが落とした餌をついばむ 

米屋に 粉米をねだって 撒いてみた

来た来た 雀が 二十羽 三十羽  粉米をついばみ 木の梢でさえずり

私を恐れなくなり  つい 目の前で飛び跳ね 水を飲む

夏を越えて秋 招くままに 家の中まで入ってきた

そして 冬を越え 春の朝   うつろ うつろ寝を覚ます

「ホーホケェキョ」

都会のど真ん中  小さい小さい ただ一本の梅のもと

招けば来ました鶯も

http://www5a.biglobe.ne.jp/~sakakeij/

我が家に来るスズメはカメラのレンズを向けるだけで一斉に飛び立とうとする。今年は阪本さんに見習い、スズメとももっと仲良くなりたいものだ!

緑の向こうに市街地、海を臨む

2月、梅の花の向こうに市街地、海
4月、桜の木の先に自宅

庭の小さなビオトープの池

蒲が穂をつけ始めた頃、蛙がやってきてまたいなくなる 庭の先は谷川を隔てて里山
8月 シオカラトンボが飛んでくる 6月、蒲とスイレン、庭にはアジサイ
岩の上のトンボ 金魚は冬に鳥か猫かに捕られ、いなくなった。
4月には野生の藤の花(庭の向かい) スイレン

野生の動物が出没

手を使うことができるムジナ(狢) 狸、まだ子供
ムジナは狸より一回り大きい 狸の通る道は一定
狸も水飲み場へ 庭に狸が3匹、リラックスしている。
小さな蛇が庭先を散歩  餌をやるとスズメが沢山来るが、カメラを向けると飛び立った
窓の内側にヤモリ スズメがフェンスに止まって様子を見ている
スズメ蜂が庭の軒先にバスケットボールより大きな巣を作った。
今はいなくなったが、うっかりさされて病院へ行った。
餌場にはハトもやってくる

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