バランス感覚の獲得(09年10月) BCC-355,366のインターネット記事より
@バランス感覚の獲得方法
良くビジネスにおいてはバランス感覚が大事だといわれております。私などは、技術のことはおぼろげな理解しか出来ない状態で、正にバランス感覚と人物評価感覚だけで技術の世界を相手にしており、それでなんとかなっているから不思議です。ではバランス感覚とは、どのようにしたら得られるのでしょうか?答えは場数と振幅の幅にあると理解しております。つまり、完全な経験・体験により獲得する能力であると思います。
人はそれぞれのバランス感覚を持っていますが、その振幅の幅を広げることにより、よりバランスのとれた感覚を得ることが出来ると思います。例えば研究所などで非常に限定された同質の相手のみと交流していると、振幅の幅が非常に狭い世界に生きていることになるでしょう。逆に海外、それも未開の地などに赴任することになれば、これは思い切り振幅の幅が広げられます。
振幅の大きな世界に飛び込んだ時の対応は、二つに分かれる傾向があるようです。一つは内なる慣れ親しんだ世界を共有できる仲間との交流を重視し、振幅の大きな外部世界とは一線を引くケース。もう一つは、外なる振幅の大きな世界との同期を図ろうとするケースです。海外に出た日本人ビジネスマンが、現地に日本人のコミュニティーを造るのは前者のケースに近いでしょう。でも、国際人としてのバランス感覚を得るためには、後者が重要であることは明確だと思います。但し、バランス感覚を得ることは時間がかかる世界であり、自分の振幅の幅を知って適切に対処することになります。
Aバランス感覚の獲得方法に対するコメント
(前号のバランス感覚の獲得方法について、米国に在住されているA氏からのコメントです。)
もう、アメリカに来て5年です。バランス感覚と振幅の幅の話、深くうなずきながら読みました(笑)。確かにそうですよ。で、駐在員は前者(日本人コミュニケ)がほとんどですね。実際、求められているのは後者なんです。後者は、不思議と(できる)女性が多いんですよね。
私(A氏)の場合は、毎日5-6件の会議の議論をしているので、後者かなあ。。。。最初は、1日集中力が持ちませんでしたが、慣れるもんです。マネジメントの中で自分の考えを議論するには、論理的であることが重要で、ただ、毎日ひたすら地道な!(笑)勉強ですね。金融危機も身近で体験したので、良い経験になりましたし。振幅の大きい世界に飛び込んだ場合は、ひたすら毎日の勉強です。
私のコメント
私は海外勤務経験はありませんが、大企業の中で振幅の幅が大きい仕事をしてきた感じがします。
この場合、物事の本質を見るように努めることが大切で、場の雰囲気・間合いは見ますが、周囲の人の顔色・感情をあまり意識しません。一方、女性は感情の変化を読み取るのが得意なので、経験を積むと異質の文化にも対応できるのでしょう。
かって、尊敬する先輩から「君はやじろべえのようだ。外から見ると危なっかしいが、なかなか落っこちそうにない。」とのことです。これからは、頭と身体のメンテナンスを意識し柔らかくする訓練が必要な年代になりましたが、新しい経験を積む機会が与えられることを願っています。