「Technology」から「PE-eco」に模様替えを検討中

「Technology」というホームページを立ち上げて、対外的に良質な情報発信を進めるべく、近畿大学理工学部森山准教授のゼミにご協力頂いて3年目になる。これを模様替えし、新たなホームページの再構築を目指している。立上げのときに主体となったHG会が解散したので、技術士会の環境研究会を中心にしてシステム作りを進めていくことになる。

ホームページ「Technology」の課題

@「Technology」というキーワードではヤフーやグーグルなどの検索エンジンにかからない。

 技術士(Professional Engineer)の「PE」と環境や経済を示す「eco」を繋いで「PE-eco」なら、検索できるし、覚えやすいので、名称変更を図ることで検討を進めている。

A技術士または技術士会からの対外的な情報発信等を通じて、社会に貢献できる活動が期待されているが、なかなか認知され、活動を評価されるには至っていない。技術士会の様々な組織・グループでホームページが作られているが、情報発信という観点からはまだ充分に育っていない。

B技術士が社会に認知されていないのは、その活動が外に向いていないことにも原因がある。技術者倫理の遵守とか継続的な研鑽(CPD)を進めることは必要として、これが「ナルシズム」(自分自身を愛の対象とする心の働き)と「ストイシズム」(ストア学派風の克己禁欲主義・厳粛主義)に留まっているのではという外部の厳しい指摘もある。

なぜ新たなホームページが必要か

C20世紀の100年間の間に「知の爆発」による知の細分化があり、全体を把握する能力の回復が必要となった。技術知識の情報量は1000倍にも増大した結果、全体を俯瞰し、把握することが難しくなった。このために『人と情報技術の連携で「知の構造化」を図ることにより知識を共有し、全体像を描くことで、前方に向けて荒野に道が開ける』と小宮山宏前東大教授(現三菱総研理事長)は主張する。

D「知識の構造化」を図り、「集合知」として活用を図るために技術者を尊重する必要がある。『肝心なことは「基礎」と「理論」である。現実を把握して基礎的にものを考えて未来を洞察すること』である。これらの役割を技術者として認識し、全体像を描くために「技術」を分かりやすく説明する力を発揮する活動が求められている。

  • 環境研究会では2003年から外部の有識者を招いて特別講演会を開催し、その要旨を1ページにまとめ、技術士会の機関誌「きんきしぶだより」に掲載してきた。また、会員に対し、もう少し詳しい講演要旨(2ページ)を作成し、メールで配信してきた。これらの情報は「知識の構造化」を図り「集合知」を活用するための大きな財産である。
  • 技術士を含む技術者等の横の連携を図り、新しいホームページを通じて情報を発信し、全体像を描く助けになることが望まれる。また、これらの活動を通じて良好なネットワークを構築・育成することが望まれる。

森山准教授のゼミでは、動画を利用した情報提供システムの開発に取組んでいる。「人と情報技術の連携」のために、ハードの開発とソフト(コンテンツ)を提供して頂ける方に広く門戸を開いて活用を図るようにしたい。環境研究会をベースに今後の取り組み展開を図っていくことを願っている。

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